RELAY INTERVIEW
走るスタイルを選ばず、さまざまなレベルにマッチする──森川千明 #RI10
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Forward

女性はライフステージの変化が大きく、常に“速さ”だけを追い続けるのは簡単ではない。競技者として第一線を走ってきた森川千明さんは、そんなリアルに寄り添う女性ランニングコミュニティ「Wayz」を主宰し、仲間とともに走り続けている。そんな彼女に、トレイル由来のテクノロジーを搭載したロードランニングシューズ「VECTIV Forward」の印象と、シューズ選びの基準について聞いた。
私は学生時代から実業団まで陸上競技を長く続けて、ずっと速さを突き詰めてきました。引退してからも、速さという尺度でしか自分を証明することができず、どこか苦しさを感じていたんです。だからこそ「ライフスタイルに合わせて自分らしく走ることを楽しむ」ことをコンセプトにしたコミュニティを立ち上げたいと考えました。女性に向けてさまざまなランニングの楽しみ方を伝えたいという思いから、「道」を意味する Way に、そこに無限の可能性を込めた z の文字を足して、Wayz というチーム名にしました。現在はトータルで約50名のメンバーが集まってくれていて、エリートから初心者まで、3つのグループに分けて活動しています。
長く競技者を続けてきたので、その経験を生かして、速くなりたい、結果を目指したいという人のお手伝いをしたいんです。女性として何歳になっても走ることを楽しめるように、ランニング初心者の方たちにも寄り添いたいと思っています。そういった場や機会をつくることが、私自身が次のステージに進むことにもつながると思っています。
足を入れた瞬間に、このシューズはとても良さそうだな、しっかり反発してくれそうだなと、率直に自分に合いそうだと感じました。そういうファーストインプレッションは重視しています。履き込んでいくうちに「やっぱりちょっと違うな」となるケースもなくはないですが、このシューズは、実際に走ってみてもきちんと走りをサポートしてくれるという手応えがありました。
まずはフィット感を大事にしています。足に合っているかどうか、走っていてずれたりしないか。それから、クッションが効きすぎているモデルはあまり得意ではなくて。私は速いピッチでガシガシ走っていくタイプなので、自分の走りのスタイル的に、やや硬めのシューズが好きなんです。厚底で柔らかすぎるシューズだと、着地した後のリターンのレスポンスが遅くなってしまうので、重さを感じるんです。自然と、キビキビと反応してくれるシューズに手が伸びます。
はい。その上で、反発が強すぎるようなこともない点が好ましかったです。反発が効きすぎている場合は、疲れて蹴れなくなってくるとタイミングがずれてしまい、反発を前進するエネルギーに変えることができず、上に浮くような感覚になってしまうんです。「VECTIV Forward」は、そのあたりのチューニングが絶妙で、反応がとてもよいですね。出力を上げればしっかりと応えてくれるから、サブスリーを狙うようなシーンでも使えるし、ペースを緩めれば緩めたで、そのスピードに心地よく対応してくれる。さまざまなレベルの方にマッチする一足だと思います。
横ブレしにくいです。内蔵されているプレートのフォーク形状のおかげなのか、どんな着地の仕方をしてもしっかりとしたレスポンスがあります。だからフォームを問わないでしょうし、走り方にクセのある人にも良さそうですね。アウトソールのラバーも粘り気があって、とても滑りにくいと感じます。ザ・ノース・フェイスの他のランニングシューズも履いたことがありますが、正直、こんなに進化したのかと、うれしい驚きでした。
私は、その日の走るスピードに合わせてシューズを変えたいタイプです。レースではカーボンプレート入りのスーパーシューズがメインです。このシューズは、もう少し普段使い寄りで、ペース走などのポイント練習にも使えそうですし、その少し下のペースの、速めのジョグにも良さそうですね。あとはさっきお話ししたような理由で、今日は長い距離を走るぞという日に選びたいですね。
ランニング歴はかれこれ25年ほど。ここまで走り続けてきたことで、結果的にいろんな自分と向き合う機会が生まれました。走ることで仲間ができて、走ることで学びもあって。人生の半分以上にわたって走ることを続けてきたので、嫌だなと思う時期もありながら、私の一部というか、一番自分らしくいられる“拠り所”になっています。だからこそ、ランニングシューズは私の生活にとって絶対に欠かせない存在です。足にフィットしているか、走りのスタイルにフィットしているかを大事にしているのも、そんな理由からなんです。
中学校から陸上を始め、スターツ、ユニクロと実業団選手としても12年間活躍。1500m走では、2016年当時日本歴代9位となる4分12秒75を記録するなどトップ選手として活躍する。選手引退後は、フルマラソンのデビューを果たし2018年函館マラソン優勝(大会新記録)に始まり、国内外問わず多くのマラソン大会で成績を収めている。現在は自身の経験を活かし、女性ランニングコミュニティ「Wayz」の主宰者として活動中。「速く走ること」だけをゴールにせず、ランニングを通じて内面からも外見からも美しく、自分らしく輝く女性を増やすことを目指している。Wayzでは、人生の節目や変化に寄り添いながら、心と体を整え、女性の人生がより豊かになるようなコミュニティづくりと、そのための機会やきっかけを継続的に提供している。
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