RELAY INTERVIEW

2026.03.25

厚底なのに、足だけが先に行かない“ちょうどいい跳ね方”──みゃこ #RI09

Myaco
Ultra runner
VECTIV️ Type
  • Forward

1500mや3000mの中距離から、100kmを駆けるウルトラマラソンまでを走るウルトラランナー・みゃこさん。 旅のようなエイドステーションと、同じゴールを目指す仲間との一体感に魅了されたみゃこさんは、トレイルとロードの両方を楽しみながら走り続けている。 そんな彼女が400km以上をともにしたロードシューズ「VECTIV Forward」の印象と、ウルトラならではのシューズ哲学を語る。

──フルマラソンを超える「ウルトラ」に魅力を感じるようになったきっかけは、何だったのでしょうか。

走ることはもともと好きで、陸上部で1500mや3000mをやっていました。高校卒業後に上海の大学に進んだのですが、そこでは大気汚染が問題になっていたので、日常的には走れなかったんです。そこで、卒業するときの記念にと100kmのウルトラマラソンにエントリーしたら、すっかりハマってしまって。「ウルトラ」はとにかくコミュニケーションが多いんです。「脚が痛いときはこうするのがいいんだよ」などと助け合いながら、みんなが同じゴールを目指す同志という感覚なんです。走ることってこんなに自由なんだと、胸に響きました。

──競争相手ではなく、仲間なんですね。

それこそ陸上競技のときは一分一秒を争うバチバチの世界だったので、ライバルと会話を交わすような雰囲気はありませんでした。ウルトラの場合は、走っている途中のエイドステーションでご当地グルメが提供されたりするくらいなので、まるで旅をするような感覚もあるんです。その雰囲気がまた素敵で、私も旅行が好きだから、もう一気にのめり込んでいきました。

──「VECTIV Forward」で既に400kmほど距離を踏んでいるとのことですが、率直な感想を。

履いた瞬間は、まず「おぉ!」と。これまでのザ・ノース・フェイスのロードランニングシューズとはまったく違う、別モノが登場したなとワクワクしたことを覚えています。ファーストインプレッションは、とにかく跳ねる。そして、しっかりクッション性もある。そこから履き込んで、より長い距離を踏んでいくにつれて、VECTIVならではの安定感がくっきりと感じられるようになってきました。トータルで見て、ウルトラマラソンにはとても向いていると感じています。

──みゃこさんは、トレイルランニングでもよく VECTIVシリーズのシューズを履いているそうですね。

はい。VECTIVのトレイルランニングシューズは、個人的には安定感が特徴だと感じています。山道って、ロードと比べて接地したときにブレるじゃないですか。そこでしっかりと安定して、安心を担保してくれるイメージ。だからトレイルレースでもよく履いているんです。クッションがあるのに、ブレにくい。そのポジティブな面が、そのままロードシューズになったな、と感じています。

──他にも「トレイル譲りのテクノロジー」を感じるシーンはありましたか。

ひとつはアウトソールのグリップ力ですよね。これまでこの「VECTIV Forward」で2回、100kmのウルトラマラソンを走りました。その2回とも土砂降りの悪天候に見舞われてしまったのですが、それでも滑ったり、足に皮膚トラブルが起きたりすることなく、無事にフィニッシュできました。シューズ自体が水を含んで過度に重たくなることもなかったので、安心して足を委ねられました。トレイルランではぐちゃぐちゃになった路面を走ることは珍しくないので、そこで培ったものが生かされているのだろうなと思います。

──今まで、ウルトラではいわゆる厚底系のシューズは履いてこなかったのでしょうか。

私はとにかく跳ねるシューズが好きなので、ウルトラでも跳ねるシューズを履きます。一方で、跳ねすぎてしまうシューズは足だけが勝手に前に行ってしまい、身体がついてこなかったり、スピードの落ちる後半に不安定さを感じていたりしました。そうした気になる点がカバーされているのが、このシューズ。だからウルトラに向いている! と感じています。

──レースで使えそう! ということですね。他にはどんなシーンで履きたいですか。

フルマラソンに向けたポイント練習で履きたいです。最近は、いわゆるスーパーシューズではない「跳ねすぎないシューズ」でポイント練を行って、その分地脚を鍛えたいと考えています。だから、そんな日のチョイスにはぴったりだと思います。大事な練習パートナーですね。あとは断然、楽しく走りたいとき。沈んでしまった気分を足元から弾ませたいときに選びたいかな。

──気分で履き分けたりもするんですね。

そうなんですよ。他にもトータルコーディネートを意識して、色やデザインで選ぶこともあります。仲間と走った後にカフェに寄るから、オシャレな格好をしたいな、というときですね。実は今日も友人とカフェに行く約束をしているのですが、このシューズはカラーを含めてとてもオシャレで、シンプルで合わせやすく、なのに速く走れる。そんなところも、ザ・ノース・フェイスらしいなと思っています。デザインで選んでも正解の一足ですね。

──改めて、ロードランだけでなくトレイルランも、その両方を楽しんでいる理由をお聞かせください。

いろいろなランニングをすることで、走りの幅、自由度が広がる気がするんです。山の中に限らず、芝生や砂浜だってトレイルですよね。走るという動作、行為は一つじゃない。そのことはトレイルランに足を踏み出したからこそ気づけました。だから、もし走ることが好きならば、ぜひ両方やってみてと言いたいです。トレイルをやれば登りが強くなりますし、マラソン後半の粘りも身につきます。一方で、私はロードでしっかり走ってきたからこそ、トレイルでもちゃんと疾走感を感じられるスピードで駆け抜けられるのだと思っています。だからどっちもやって、損をしたと感じたことはありません。とにかく走ることが好きなんです。

──そんなみゃこさんにとって、「走ること」で得られる最大の恩恵は?

自分が好きな自分でいられること、です。前向きな考え方ができる自分。他人に優しくできる自分。今日もご機嫌でいられたな、と思える自分。たとえモヤモヤがあっても、走ることでスッキリとリセットできるからこそ、自分が好きでいられる自分に近づけているのだなと感じます。走ることって、そもそも前にしか進みませんからね。

みゃこ

ウルトラランナー。上海交通大学卒業後、卒業記念として挑戦した初マラソン「京丹後ウルトラマラソン(100km)」を完走。この経験をきっかけにランニングの奥深さと達成感に魅了され、走ることを中心とした生活へ。現在はフリーで活動し、YouTube「ウルトラランナーみゃこ」をはじめSNSで、走る楽しさや大会の魅力、挑戦することの価値を発信している。ウルトラマラソンだけでなく、100マイルのトレイルランニング、フルマラソンでの自己ベスト更新、トラックレースなど幅広い種目に挑戦中。

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